ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 組織でさがす > みどり公園課 > 大池自然再生日記10・11・12月号

大池自然再生日記10・11・12月号

印刷用ページを表示する 掲載日:2025年11月28日更新 ページID:0406471

令和7年11月24日

 前回に引き続き市民協働イベント「みんなで水辺守 池に入ってガマを刈る!編」です。この日も上尾水辺守の皆さんの他、イベント参加者と水辺守体験の皆さんに御参加いただきました。大きな鎌でガマを刈り取る人とガマを池の外に運ぶ人に分かれて、協力して作業を進めたところ・・・なんと花菖蒲田上流区域のガマは刈り取りが完了しました。皆さんお疲れさまでした!
 そんなこんなで、午後は上尾水辺守と体験参加の皆さんだけになって、大池の北側にひろがるガマ群落に突入です。ここはガマをすべて刈るのではなく、池の護岸沿いのガマを刈り取っていきます。なんと・・・この場所もガマの刈り取りが終わりました。水辺守の皆さんのパワーには驚かされるばかりです。皆さんありがとうございました。
 11月30日からのイベントは、大池のもう1つのガマ群落に突入です。

イベントでのガマ刈りと搬出の様子 参加したみんなで集合写真
この日もどんどんガマがなくなっていきました(左)、参加したみんなで集合写真(右)

大池のガマ刈りの様子
生物多様性が回復したからこそ、大池にもたくさんのガマがあります

作業前の様子 作業後の様子
作業前のガマ群落(左)、作業後の様子。護岸沿いがスッキリしました(右)

令和7年11月9日

 この日から市民協働イベント「みんなで水辺守 池に入ってガマを刈る!編」がスタートしました。11月とは思えないぐらいの寒い日でしたが、上尾水辺守の方が1名、一般参加の方が7名と多くの皆さんに御参加いただきました。ガマとは水草の一種で、水深が浅いところに生育する抽水植物です。ガマがあるとカイツブリが営巣に利用したり、水草が好きなトンボが集まってきたりしますが、生長が早いのが難点です。ガマが繁茂しすぎると…カイツブリや水生昆虫が逆に利用しづらくなったりするので、刈り取りを行って群落を若返らせる必要があります。池に入って、大きい鎌でガマを根元から刈り取って、池の外に出すという、日常生活ではなかなかできない体験です。みんなで、協力して作業を進めて、たくさんのガマを運び出すことに成功しました!皆さんお疲れさまでした!
 それと寒くなってきたので、上尾丸山公園にも冬鳥が飛来しています。大池ではマガモ、ホシハジロ、オオバンなどの冬鳥のほか、渡りを行わないカイツブリ、カルガモ、ダイサギなども確認できます。ガマ刈りをしていただいた湿地ではタシギも確認されました。保全作業をすると鳥はすぐに飛来します。しっかり見ているんですね。

ガマ刈り作業の様子 ガマはトラックやリアカーに積んで置き場まで運びます
​刈り取ったガマをみんなで協力して池の外に出します(左)、ガマはトラックやリアカーに積んで置き場まで運びます(右)

集合写真 ガマを刈った湿地に飛来したタシギ
参加したみんなで集合写真(左)、ガマを刈った湿地に飛来したタシギ(右)​

令和7年10月26日 今年最後のアメリカザリガニ駆除と湿地のガマ刈り

 この日は上尾水辺守の体験参加の方が4名もきてくれました。そんな皆さんと今年最後のアメリカザリガニの駆除作業を行いました。この日もアメリカザリガニがたくさん捕れたので、まだまだ続けたいところではありますが、湿地の植生管理も生物多様性の保全をするうえでは重要な作業になりますので、アメリカザリガニの捕獲作業は来年の春までお休みです。捕獲されるアメリカザリガニが小さくなってきているので、少しづつですが駆除作業の成果が出てきているように感じます。
 午後は前回に紹介した湿地のガマ刈りの続きです。この日もみるみるとガマがなくなっていき、全体の8割ぐらいの範囲で刈り取りが終わりました。この湿地の刈り取りが終わったら大池のガマ刈りにもトライします。11月からは、市民協働イベントでもこのガマ刈りを行います。池に入れる数少ない機会になりますので、興味のある方は是非参加してください。

アメリカザリガニの駆除作業
雨が降っていましたが、みんなで協力して捕獲作業を行いました。

湿地のガマ刈り作業 作業後のすっきりした湿地
刈り取り担当と運搬担当に分かれて、協力して作業を進めます(左)、前回よりも広い範囲のガマが刈り取れました(右)

令和7年10月10日から12日 水生生物調査と水槽展示で外来種防除の普及啓発

 この3日間は年に1回の水生物調査でした。この調査はかいぼり前から同じ方法で行っており、自然再生活動によって水生生物がどのように変わっているかを確認するモニタリングとなります。調査には、いつものアメリカザリガニ用の罠ではなく、張網という小型の定置網を使うので、1日目は設置のみ、2日目は回収・計測と別の場所に再設置、3日目は回収・計測と3日がかりの調査となります。上尾水辺守の皆さんは張網の設置も回収・計測も手慣れたものです。カイツブリやトンボのヤゴの餌となる水生生物が多くなっている印象で、モツゴが928匹、スジエビが874匹、ギンブナが76匹でした​。
 それとこの時期は公園の来園者が増えるため、水生生物調査で捕獲した生物を水槽展示して、外来種防除の普及啓発を行いました。水槽を見ていただいた方に、「外来種がいると在来種が食べられたりする影響があるため、生態系を豊かにするために外来種を減らす取り組みを市民ボランティアの皆さんと一緒に取り組んでいる。」ということを解説しました。
 また、来月からは湿地保全の市民協働イベントを企画しています。そこで、上尾水辺守の皆さんに先行してイベントで行うガマ刈りをトライアルで実施していただきました。この場所は、もともと人工池だった場所を湿地に再生している場所で、2年がかりで池底のシートをはがしています。今回は水辺守の皆さんに、シートをはがし済みの範囲のガマ刈りを行っていただきました。シートがないと泥が深くて、歩くのも大変ですが、さすが水辺守の皆さんはそんな中でも手際よくガマを刈り取って、陸側に水揚げしていました。さすがとしか言いようがないです。皆さんお疲れさまでした!

張網の回収作業 水生生物の種類、数、代表種の体長を測定します 
張網でとれた生物をタライに入れて、網を回収します(左)、種類、数、代表種の体長を計測します(右)

外来種問題の普及啓発 泥の深い湿地のガマ刈りの様子
水槽展示で外来種防除の普及啓発をしました(左)、上尾水辺守の皆さんの「ガマ刈り」は職人技です(右)