「サクラソウ・ノウルシお花見会」が開催されました
令和7年4月5日(土曜日)、サクラソウトラスト地(大字領家)で、上尾市環境推進協議会や(公益財団法人)埼玉県生態系保護協会などの共催による「サクラソウ・ノウルシお花見会」が開催されました。
サクラソウトラスト地とは…
平成2年、絶滅したと思われていたサクラソウが江川下流域のこの地で発見され、その保護と地域の貴重な自然を人々に伝えたいと願う市民が声を上げ、「サクラソウトラスト」が発足されました。
お花見会(自然観察会)と管理作業の様子
当日は、前日まで降り続いた雨も止み、青空が広がりました。
会場となったサクラソウトラスト地には、一般参加者のほか、共催団体となる、NPO法人エンハンスネイチャー荒川・江川や領工会、上尾ものつくり協同組合などから参加した人など56名が集まり、最初にサクラソウトラスト地についての説明や保全の重要性などを学びました。
サクラソウトラスト地について学んだ後は、草刈り作業、外来植物の除草作業、フクロウの巣箱の入替作業の三班に分かれ、保全活動に汗を流します。
保全活動終了後は、サクラソウトラスト地を管理する(公財)埼玉県生態系保護協会の案内により、サクラソウとノウルシなどの希少植物を観察。
サクラソウは、サクラソウ科に属する草本性植物で、春先に淡いピンクの可憐な花を咲かせます。以前は全国で見ることができましたが、現在ではその数が年々、減少し、環境省のレッドリストにも掲載される貴重な植物となっています。また、ノウルシは、トウダイグサ科の多年草で、茎や根を切ると漆に似た液体がでることからノウルシを名付けられ、こちらもレッドリストに掲載されるとても貴重な植物です。
サクラソウトラスト地は、これらの希少植物が多く繁殖し、全国的に見ても貴重な湿地となっているそうです。参加者は、説明を聞きながら、貴重な植物たちを踏まないよう注意を払い、思い思いに観察したり、写真に収めたりして「お花見会」を満喫しました。
お花見(観察会)終了後は、埼玉大学応用生態工学研究室から参加した藤野毅先生から講評をいただき、最後は、(公財)埼玉県生態系保護協会からのお礼の言葉で春のお花見会が幕を閉じました。
今後も多くの方に参加をいただきながら、貴重な里山の風景を守る様々な活動を行っていきます。
広報あげおや上尾市Webサイトなどで開催をお知らせしていきますので、ぜひ皆さんのご参加をお待ちしています。