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大池自然再生日記4月号

印刷用ページを表示する 掲載日:2025年5月2日更新 ページID:0392190

令和7年4月20日、4月27日 上尾水辺守の保全活動

4月20日 アメリカザリガニの罠設置

 この日は上尾水辺守の令和7年度初めての活動日でした。初回の活動日は毎回恒例のアメリカザリガニの罠の設置です。罠の補修をしつつ、なんと100個以上の罠を設置しました。在来種の水生生物を捕食したり、沈水植物の天敵となる条件付特定外来生物のアメリカザリガニを減らすために、上尾水辺守の皆さんがてきぱきと罠設置の作業をしていただきました。
 午後は、外来植物の駆除作業です。保全活動をしていない湿地に、侵略的外来種のキショウブが定着しているのが発見されました。キショウブは繁殖力が非常に強く、他の植物が生育する場所を奪ってしまう厄介な存在です。早期除去が最も効果的であるため、上尾水辺守の皆さんにキショウブの根から掘り起こして駆除していただきました。皆さんの協力のおかげで、侵略的外来種が拡がる前に防除することができました!

みんなで手分けして罠の補修をしました 設置された罠たちです 罠の設置作業は番号をつけて、餌をいれて、設置してと大忙し!​​
​みんなで手分けして罠の補修をしました(左)、設置された罠たちです(中)、罠の設置作業は番号をつけて、餌をいれて、設置してと大忙し!(右)

キショウブの掘り起こし作業 除去したキショウブたちと上尾水辺守の皆さん
キショウブの掘り起こし作業​(左)、除去したキショウブたちと上尾水辺守の皆さん​(右)

4月27日 いろいろと保全活動実施

 この日は、前回の活動で設置した100個以上のアメリカザリガニの罠の改修作業から開始です。久しぶりの池内の作業ということもあり、市の職員は胴長に穴が開いており、ずぶ濡れでした。回収作業が終わったら、池の流木の引き上げに取り組みました。この流木は、指定管理者が樹木の伐採作業をした際に、落ちてしまった長い長い丸太で、条件付特定外来生物のミシシッピアカミミガメが甲羅干しに使っていました。外来種にとって住みやすい環境になっていたため上尾水辺守の皆さんと協働で樹木を引き上げちゃいました。
 午後は、昨年度の湿地再生イベントで掘り取った泥を入れた浅場の高さ調整をしたり(泥掘りです!)、この時期に花を咲かせる特定外来生物のオオカワジシャの駆除を行いました。オオカワジシャは繁殖力もあるのですが、希少種のカワジシャとの雑種をつくってしまう厄介な存在です。上尾丸山公園で今のところ増えていないのは、上尾水辺守の皆さんが積極的に駆除活動に取り組んでいただいているおかげです。生物多様性を保全するためには、このような地道な取り組みも大切です。
 このようにいろいろと盛りだくさんの1日でした。上尾水辺守の皆さんお疲れさまでした。
 只今、大池は毎年恒例の「池底までくっきり見えちゃうよ!」期間です。埼玉県内では珍しい、透明度の高い池を見に、上尾丸山公園にきてください。

アメリカザリガニの罠の改修作業。在来種もたくさん確認されました 引き上げた流木と上尾水辺守の皆さん。全員座れちゃう長さでした
​アメリカザリガニの罠の回収作業。在来種もたくさん確認されました。中には30cmぐらいのギンブナもいました(左)
引き上げた流木と上尾水辺守の皆さん。全員座れちゃう長さでした(右)

浅場をよい湿地環境にするために、高さを調整しました 他の植物の中からオオカワジシャだけを見つけるのはなかなか難しいです
浅場をよい湿地環境にするために、高さを調整しました​(左)、他の植物の中からオオカワジシャだけを見つけるのはなかなか難しいです(右)​

令和7年4月4日 再生湿地の自然情報

 上尾市バーベキュー場近くの湿地は令和5年度から市民協働イベントで湿地再生に取り組んでいます。令和6年度も4回の市民協働イベントと上尾水辺守の皆さんの保全作業を継続しました。令和7年の3月に確認された自然情報の紹介です。湿地が枯草などに覆われなくなったことで、野鳥がエサを捕りやすくなったせいか、多様な野鳥が確認されています。また、水たまりが増えたことで、ニホンアカガエルの卵塊が確認されました。ニホンアカガエルは周辺の保全地でも最近は見ることが難しくなっている希少種です。原因は特定外来生物のアライグマによる捕食と考えられているようです。今後、アライグマ対策も検討していきます。

1月の市民協働イベントにより枯れ草除去作業 2月に上尾水辺守の皆さんと行った火入れ作業
1月の市民協働イベントにより枯れ草除去作業​(左)
2月に上尾水辺守の皆さんと行った火入れ作業。火入れは令和6年度より新たに始めました​(右)

3月の再生湿地の様子
3月下旬の再生湿地の様子

カケス モズ
カケス(左)、モズ(右)

ヒヨドリ ツグミ
ヒヨドリ(左)、ツグミ(右)

キジのつがい ニホンアカガエルの卵塊
キジのつがい。奥の目立つのがオスで手前にメスがいます(左)、再生湿地で発見!ニホンアカガエルの卵塊です(右)