大池自然再生日記1・2・3月号
令和7年3月23日
令和6年度のイベントの最終回です。この日も2名のリピーターと2名の初参加の皆さんと上尾水辺守のメンバーで池底のシートをはがしました。季節はずれの初夏の気候でしたがみんなで協力して、泥をかきわけてはシートを引き上げを繰り返しました。最後にウィンチでシートを引いた時にちぎれてしまいましたが、ひろげてみたら結構大きいシートでした。御参加いただいた皆さんありがとうございました!引き続き、都市公園でのネイチャーポジティブを進めていきます。
みんなで集合写真(左)、この日にはがしたシートたち(右)
令和7年3月9日
今回の市民協働イベントにも多くのボランティアの皆さんに参加してもらいました。この日は4名のリピーターの皆さんと高校生の皆さんでした。人数も多く、皆さんパワーもあふれているので、本来ならウィンチでシートを引き上げるところを人力でシートをはがすことに成功しました。過去、最大サイズのシートをゲットしました!御参加いただいた皆さんお疲れさまでした。
3月23日が今年度のこのイベントの最終回です。みんなで泥んこになりながらシートをはがして、楽しみましょう!
上尾水辺守の技を見て、参加者はイメージをふくらませます(左)、泥が深いため、シートを引き上げるのも一苦労です(右)
みんなの力をあわせて大きなシートをはがしました(左)、参加者で集合写真。上尾水辺守の皆さんは後ろで苦戦中でした(右)
令和7年2月24日
この日も市民協働イベント「みんなで水辺守 池底のシートはがし!編」に多くのボランティアの皆さんが参加してくれました。この日にシートをはがした場所は、泥が深くてシートを見つけるのが大変でした。それでもみんなで協力して、泥をかきわけ、最後はウィンチのパワーで泥まみれのシートを引き上げました。御参加いただいた皆さんありがとうございました。
泥が深い池でシートを引っ張り上げます(左)、泥まみれのシートはかなりの重量があるのでウィンチで引っ張ります(右)
最後はみんなで笑顔の集合写真です!
イベント後は、園内の湿地で今年2回目の火入れを行いました。前回はお試し火入れということで狭い範囲だったため、今回はしっかりと湿地に繁茂する草を焼きました。前回の場所よりも、土の水分が多くてなかなか火が回りませんでしたが、周りの枯れ草を火が付いているところに倒すと少しづつ火が回り始め、少し時間はかかりましたが、予定の範囲の9割ぐらいは火入れをすることができました。今回は、市の職員が荒川の三ツ又沼ビオトープの火入れに参加して、学んだ方法が生かされました。また、上尾水辺守の皆さんにも積極的に参加してもらい、安全に火入れをすることができました。皆さんお疲れさまでした!
※湿地の火入れの効果については、令和7年1月26日の日記をご覧ください。
枯れ草を倒して、火を回していきます(左)、みんなで防火帯に火が付かないように気を付けながら、火入れを進めました(右)
少し焼け残りがありますが、大成功でした!
令和7年2月8日、2月16日
令和7年2月16日
市民協働イベント「みんなで水辺守 池底のシートはがし!編」の令和6年度の初日でした。この日は、毎年県外から参加いただいているリピーターの方や若手の皆さんなどの一般参加者に加えて、東京ガス株式会社の皆さんがイベントに参加してくれました。東京ガスさんは「森里海つなぐプロジェクト」として、地球温暖化対策に加え、生物多様性の保全や、地域の活性化、教育、まちづくりなど多様な効果を生む取り組みを展開して持続可能な社会を目指しています。森、里、海と幅広いフィールドで活動しているとのことです。今回はその活動の一環として、上尾市の都市公園でネイチャー・ポジティブをするイベントにきていただきました。
このイベントはみんなで協力して、泥んこになりながら、とにかく池底のシートをはがしまくります。そうすることで、湿地の植物が再生して、そこをすみかにする動物が集まってきます。今年からは、多様な水草や湿生植物の再生を期待して、地域由来の植物の埋土種子を含んでいる湿地の泥も運んできて、シートをはがしたところに投入してもらいました。若手の皆さんには「埋土種子」が刺さったらしく、集合写真の掛け声は「まいどしゅし!」でした。このイベントは3月まで開催しますので興味のある方は是非参加してください。参加するとこの不思議なタイトルのイベントの楽しさに、きっと気づくと思います!
シートの上の泥や草をどけて、みんなでシートをはがします!
人工の公園池を埋土種子で植生豊かな湿地に再生(左)、みんなにはがしていただいたシートたち(右)
令和7年2月8日
この日は、東大和市の二ツ池公園を中心に自然再生の活動をされている「狭山丘陵保全班」と東大和市の職員の皆さんに研修として上尾丸山公園に来ていただきました。狭山丘陵保全班の皆さんは2023年(令和5年)11月に公園内にある二ツ池のかいぼりを行い、侵略的外来種の園芸スイレンの駆除や消失してしまっていた2つめの池を復活させるなど、短期間で目覚ましい成果をあげている皆さんです。二ツ池に整備した浅場はさまざまな湿生植物が生育する湿地になっているそうです。
研修メニューとしては、午前中は園内視察と室内講義で上尾丸山公園の取り組みについて説明をしました。午後は「みんなで水辺守 湿地のお手入れ編」で再生に取り組んでいる湿地で、泥の掘り取りや火入れのための防火帯づくりを体験していただきました。さずがに池を復活させた皆さんだけあって、湿地の泥もすごい勢いで掘り取っていただきました。泥は後日、浅場に撒きだすので埋土種子からどんな水草が再生するか楽しみです。
狭山丘陵保全班の皆さん、東大和市の皆さんありがとうございました。市民の皆さんが気軽に自然に親しめる都市公園において、ネイチャーポジティブに取り組んでいきましょう!
園内視察と室内講義の様子
狭山丘陵保全班、上尾水辺守、東大和市、上尾市の協働による湿地の泥掘り!(左)
湿地の火入れを安全に行うための防火帯づくり(右)
みんなで集合写真
令和7年1月26日
この日は、日頃の活動から得られたモニタリング結果の報告会でした。最初に小学4年生の上尾水辺守の岸弘人くんがこの夏の自由研究で行ったアメリカザリガニの捕獲罠の比較に関して発表しました。自作の罠を含めて、4タイプの罠を捕獲数、使いやすさ、コストパフォーマンスなどの面から比較し、1番おすすめの罠を選びました。この発表は2月1日、2月2日に滋賀県立琵琶湖博物館で行われる第20回外来魚情報交換会で発表される予定です。岸くんがんばってください!その他に、年2回行っている水生生物調査の結果から、魚類とエビ類に関する報告から、外来種のアメリカザリガニの状況、トンボの状況、かいぼり後に大池で子育てを始めたかいつぶりの状況、大池の水質の状況などの報告が行われました。どの報告でも上尾水辺守の皆さんから多くの質問をいただき、活発な報告会になりました。
その後は、上尾丸山公園では初めての試みとなる湿地の火入れを行いました。上尾水辺守の皆さんと火の勢いや向きを確認しながら、徐々に火を延焼させていくことで予定の範囲の火入れを安全に行うことができました。湿地で火入れをする効果は色々とあるのですが、主には湿生植物の生育環境の改善です。冬の間に、外来植物や繁殖力の強い植物の枯れ草が湿地を覆っていると日の光がさえぎられてしまいます。火入れをして枯れ草を除去することで、冬の間に湿地に日の光がたくさん当たるようになり、埋土種子から希少植物が再生するかもしれないのです。今年の春の楽しみがまた1つ増えました。
今回、湿地の火入れを安全に行えたのは、長年、江川のサクラソウトラスト地において火入れによる湿地保全に取り組んでおられるNPO法人エンハンスネイチャー荒川・江川の小川代表が、令和2年度と令和4年度に上尾水辺守の皆さんの研修で火入れ作業の御指導をしていただいたおかげです。改めて、ここで感謝申し上げます。
モニタリング報告会の様子
火入れ作業の様子。今回は初の火入れだったため小規模で行いました。
令和7年1月5日、1月12日
新年の第1週から市民参加イベント「みんなで水辺守 湿地のお手入れ編」を開催しました。1月12日は今年度4回目で、最終回です。上尾水辺守や一般参加のボランティアの皆さんの御協力で湿地の範囲が昨年度よりもひろがりました。春になって上尾丸山公園に来た際にはこのイベントのことを思い出して、立ちよってください。場所は公園からバーベキュー場に向かう園路の右手です。きっと皆さんを素敵な湿地や生物たちが待っています!
1月5日のイベントの様子
1月12日のイベントの様子
増えすぎた樹木や外来種がなくなり、明るい湿地になりました。春が楽しみです。