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大池自然再生日記2・3月号

印刷用ページを表示する 掲載日:2024年3月26日更新 ページID:0361703

令和6年3月24日

 3月10日と3月24日は、新しい市民参加型イベント「みんなで水辺守 池底のシートはがし!編」を開催しました。このイベントは約45年前に上尾丸山公園を整備したときに造った「アヒル池」という人工的な池を、多様な生物のすみかとなる湿地に再生するイベントです。池底にはほぼ全面にシートが敷かれていて、水草が全く生息していない状況です。この池に隣接する小さい湿地で上尾水辺守の皆さんと協力して、湿地全面を覆っていた侵略的外来種のキショウブを除去したところ、絶滅危惧種のミズアオイをはじめとする多くの湿生植物や水草が再生しました。そのような湿地を公園内に増やしていくために、「アヒル池」を地域本来の自然が豊かな池に再生するために上尾水辺守と一般参加のボランティアの皆さんと上尾市が協働で、保全作業に取り組みました。作業内容としてはシンプルで、シートを引っ張りながら、シートの上の泥やシートの重りを除去していく感じです。池底の泥なので重いし、シートがなくなる膝上まで泥に埋まるような感じのところもある中で、皆さんと楽しく作業することができました!
 今回のイベントでシートをすべてはがすことはできませんでしたが、次の夏にシートをはがしたところの埋土種子から水草が再生するか楽しみです。イベントに参加していただいた皆さん、ありがとうございました!

陸上からシートを引きながら、みんなで泥を掻きまくりました みんなで協力してシートの陸揚げです。
陸上からシートを引きながら、みんなで泥を掻きまくりました(左)、みんなで協力してシートの陸揚げです(右)

アッピーのメッセージ

ミズアオイが再生した湿地 埋土種子から再生した絶滅危惧種のミズアオイ
ミズアオイが再生した湿地(左)、埋土種子から再生した絶滅危惧種のミズアオイ(右)​

令和6年2月25日

 この日は12月から開催している市民参加型イベント「みんなで水辺守 湿地のお手入れ編」の最終日でした。1月に荒天予報で1回中止になってしまいましたが、計5回開催することができました。最終日は雨が降るあいにくの天候でしたが、若手の皆さんに御参加いただきました。令和元年度の浅場イベントから毎年参加していただいている皆さんや今回のイベントにフル参加していただいた方や県外から来ていただいた皆さんです。遠方よりイベントに参加いただけるのはもちろん嬉しいことなのですが、それ以上に嬉しいことは次の社会の担い手となる若い世代の皆さんに、ネイチャーポジティブにつながる湿地の再生に興味をもってもらえたことです。これからも多様な生物のすみかとなる湿地の再生を続けて、地域の生物多様性の回復に貢献していこうと思います。
 春になったことで、そろそろ湿地にニホンアカガエルが産卵に来ると思います。生物でにぎわいだす季節はすぐそこまできているので、楽しみにしていてください!

再生した湿地の様子
皆さんの力によって、湿地が再生しました!雨が降ってて、集合写真は撮影できませんでした。

令和6年2月18日

 この日は上尾水辺守の皆さんの研修会でした。現場は東京都の井の頭恩賜公園です。この公園には井の頭池と呼ばれる大きな池があり、平成29年度の開園100周年に向けて3回のかいぼりを実施し、それ以降も自然再生の取り組みを行っています。上尾丸山公園のかいぼりも井の頭恩賜公園を参考として行われました。平成25年度にかいぼりを実施する際に東京都が公募した市民ボランティアが「井の頭かいぼり隊」の皆さんです。今回の研修メニューは、上尾水辺守の皆さんが井の頭かいぼり隊の自然再生活動に参加させていただき、その後は井の頭池をご案内いただきました。
 井の頭恩賜公園では数年前からハンノキ林の再生に取り組んでいます。具体的には井の頭かいぼり隊の皆さんが、ハンノキの周りの土を人力で掘って、湿地環境を取り戻すというものです。今年度も実生のハンノキの幼木がたくさん確認されているとのことでした。今回の自然再生活動は、そのハンノキ林で発生した土を活用して、浅場を拡げるという内容でした。井の頭恩賜公園の浅場は、浅場の池側に水生植物のヒメガマ群落が再生しており、土は浅場とヒメガマ群落の間に投入しました。自然の状況に併せて、浅場のメンテナンスをすることで、さらに生物多様性の回復が期待できるとのことでした。井の頭かいぼり隊の皆さんは10年間自然再生の活動を続けています。上尾丸山公園でも今回の経験を生かして、上尾水辺守の皆さんと一緒に自然再生活動を継続していきたいと思います。
 今回の研修会を受け入れていただきました井の頭かいぼり隊と東京都の皆さんには大変お世話になりました。ありがとうございました!

ハンノキ林の発生土をソリにのせます 浅場とガマ群落の間までソリのまま運びます
​ハンノキ林の発生土をソリにのせます(左)、浅場とヒメガマ群落の間までソリのまま運びます(右)

土を浅場の池側に投入しました 作業後の井の頭池の浅場
最後の人が池に土を投入します​(左)、作業後の井の頭池の浅場​(右)

こちらは再生しているハンノキ林 井の頭かいぼり隊と上尾水辺守の皆さん、東京都職員の方、上尾市職員での集合写真
こちらは再生しているハンノキ林​。大雨が降ると水に浸るとのことです(左)
井の頭かいぼり隊と上尾水辺守の皆さん、東京都職員の方、NPO法人生態工房の皆さん、上尾市職員での集合写真(右)

令和6年2月3日

 1月28日と2月3日に上尾水辺守の皆さんと午前中の湿地再生イベントに参加いただいたボランティアの有志の皆さんとともに、芝生広場前浅場の地面の高さ調整を行いました。この浅場は、元々、池の水面よりも浅場の地面が高い設定の浅場として整備したのですが、その後に大池の水位をさらに下げることになりました。そんなこともあり、この浅場は陸生植物だらけになっていました・・・。それではせっかくの浅場がもったいないので、ボランティアの皆さんと一緒に地面の高さ調整をすることになりました。地面の高さ調整とはどんなことをするかというと・・・泥をほって、ほって、掘りまくる!です。掘った泥は、ソリに乗せて、浅場の両側に運んでプチ浅場を造りました。浅場と大池は板で遮られていますが、板の隙間から水がしみてくると思うので、皆さんに掘ってもらったところは☆いい感じ☆の湿地になると思います。次の夏が楽しみです。
 作業に協力してくれた上尾水辺守の皆さん、ボランティア有志の皆さん、本当にお疲れさまでした!ありがとうございました!!

スコップで掘った泥はソリに乗せて、運びます。 みんなで並んで、掘りまくりました。
スコップで掘った泥はソリに乗せて、運びます(左)、みんなで並んで、掘りまくりました。(右)

作業前の浅場 作業後の浅場。50mもの浅場の池側がきれいに削れました。
​作業前の浅場。まだ泥が削れていません(左)、作業後の浅場。延長約50mもの浅場の池側がきれいに削れました(右)