大池自然再生日記4・5月号
令和5年5月31日
上尾市自然学習館の自然学習指導員がカルガモの親子を発見しました!親鳥に連れられたヒナが5羽確認できました。大池にガマなどの抽水植物がたくさん再生したことで、エサが増えたり、ヒナを狙う天敵から身を隠しやすくなったため、どこかから遊びにきたのかもしれません。ヒナはまだ小さいので、大池で大きくなってくれると嬉しいですね!
大池の北側にいたカルガモの親子。周りにはガマが生えていたり、浅場があったりと水草が豊富です。
令和5年5月27日
今年度も、市民の皆さんと一緒に、上尾丸山公園の水辺を再生するためのイベント「みんなで水辺守 アメリカザリガニ駆除編」が再開されました。この市民参加型イベントは今年で4年目に突入です。
アメリカザリガニは、6月1日から条件付特定外来生物に指定されて法律による規制が始まる生物です。アメリカザリガニは他の水生生物を食べるだけではなく、水草を切ることで他の生物の住処を奪ってしまうため、生態系への被害が非常に大きいと言われています。身近な生物ですが、一旦飼育したり、以前から続けて飼育している個体は、池や川などの野外に放すことができなくなります。これからは、飼育する前に最後まで責任を持つことができるかよく考えるようにしましょう!
大池では水鳥のカイツブリのつがいをよく見るようになりました。しかし、抽水植物が増えたことで、見えないところでもさかんに「キュリリリリッ」って鳴き声が聞こえます。ガマやマコモの奥の方で営巣しているつがいがいるかもしれません。今年もたくさんのかわいいひな鳥を見ることができると思います!
それと絶滅危惧種で貴重なミズアオイも芽をだしました。最初は葉っぱがハート形ではないため、見分けが難しいのですが、細長くて、つやのあるのがミズアオイです。今年も夏にはきれいな花をたくさん見れそうです。
みんなで水辺守では、水辺再生のために継続的に活動いただいている市民ボランティア「上尾水辺守」と参加者が一緒に作業をします(左)、
アメリカザリガニにより水辺がどのように変わってしまうかを学ぶことができます(右)
大池にいるカイツブリのつがい(左)、発芽したてのミズアオイ(右)
令和5年5月11日
かいぼり後の大池恒例!池底まる見えタイムです。毎年、ゴールデンウィーク頃から始まります。今年は水草の生息をさらに広げるため、昨年よりも水深を下げていることもあり、なおさらよく見えます。大池各所の抽水植物も生息範囲が少しづつ広がっているように見えます。この感じだと夏のチョウトンボも楽しみです。湿地再生イベントで掘った泥を入れた大池北浅場では、埼玉県で準絶滅危惧種のミズワラビが再生しました。変わった形の葉っぱのシダ植物です。でも1つ心配ごとが…水がきれいで光が池底まで届くため、所々で付着藻類が浮くようになりました。あまり増えないのを願うばかりです。
明るいニュースとしては、今年も大池でカイツブリが巣づくりを始めました。写真のように園路から近すぎるため、立入を制限する柵を置きました。カイツブリが安心して子育てをできるように、観察等をする時は距離をおいて、静かに、できるだけ短時間でお願いします。元気なヒナの誕生をみんなで見守りましょう!
左下に池底のアメリカザリガニの捕獲ワナがはっきりと見えます(左)、大池北浅場と奥は池底に植えた抽水植物のガマ(右)
大池北浅場で再生した貴重なミズワラビ!上尾水辺守やイベントにご参加いただいた皆さんのおかけです(左)、水深を下げたせいか付着藻類の発生が早くて心配です(右)
カイツブリが2ヵ所で巣づくりを始めました。親鳥を驚かせないようにご協力をよろしくお願いします!
令和5年4月23日
今日は令和5年度になって初の上尾水辺守の活動日でした。初活動日は毎年恒例ですが、アメリカザリガニを捕まえるワナの組み立てと設置です。網を修理しながら組み立てます。今年の大池は、試験的に昨年よりも水深を10cm以上下げていますので、アメリカザリガニを捕まえることができる水深か・・・確認しながらワナを設置しました。
午後には大池の下流浅場の高さを下げました。水位が下がったことで乾き気味だったため、泥を削って隣の浅場に移動しました。みんなで一生懸命作業したので、写真をとり忘れてしました。ヒタヒタになった浅場をご覧ください。今年もどんな生き物が観察できるか楽しみです!
上尾水辺守のみなさんと一緒にアメリカザリガニのワナを組み立てます(左)、浅いところにワナを設置する時は特に注意が必要です(右)
浅場や水草の近くでアメリカザリガニがよくとれます(左)、大池の下流浅場は、上尾水辺守の皆さんの活躍で、ヒタヒタな湿地になりました(右)
令和5年4月4日
令和4年度の市民参加型イベント「みんなで水辺守 きらめく湿地を再生させよう!編」において、市民の皆さんと協働で草を刈り取ったり、水たまりをつくったりした湿地にも春のおとずれとともに変化がありました。水たまりには、たくさんのニホンアカガエルのオタマジャクシがいました!ニホンアカガエルは普段は森林や草むらで生活していて、繁殖期になると湿地や水田にやってきて卵を産みます。皆さんの作業のおかげでたくさんの水たまりができたため、ニホンアカガエルの産卵場所が増えました。これからもどんな生き物が再生するか楽しみです。
大池も水を入れ始めて1週間がたちました。池底からは水草が伸びはじめて、カイツブリも戻ってきました。今年もたくさんヒナを生んでくれるかもしれませんね!
湿地では、湿生植物や水草が生え始めました(左)、湿地の水たまりにはたくさんのオタマジャクシがいました(右)
大池の池底からは水草が生えてきました(左)、大池の南側は水がたまりはじめています(右)