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大池自然再生日記10・11月号

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年11月22日更新 ページID:0322544

令和4年11月13日

 秋もだいぶ深まってきまして、湿地の植物もお休みの時期になりつつあります。この日は、上尾水辺守の皆さんとミズアオイが再生した湿地の管理作業をしました。冬の間も日の光がたくさんあたるように湿地の植物を除去しますが、陸生の植物や外来種は残らないように根から除去しています。この作業では、今までは見つかっていなかった外来種のオオカナダモ(アナカリス)とオランダガラシ(クレソン)も見つかりました。アクアリウムに使われたり、食用にされたりしているので、どちらもよく見られる植物ですが、自然界では生態系に深刻な被害をあたえる「侵略的外来種」なので、上尾丸山公園には持ち込まないでください!
 植物を除去した後は、流れ込んでいる湧水が湿地全体に行きわたるようにみお筋を掘りました。上尾水辺守の皆さんが得意とする土木作業です。こうすることで、ミズアオイなどの植物の種が発芽しやすくなります。大変な作業ですけど、上尾水辺守の皆さんが楽しく取り組んでくれたので、来年もミズアオイがたくさん咲くと思います。皆さんも楽しみにしていてください!

湿地の植物を除去している様子 作業の湿地の様子。湧水が全体にいきわたり、ヒタヒナな湿地になりました。
上尾水辺守の皆さんが湿地の植物を除去している様子(左)、作業後の湿地の様子。水が全体に行きわたり、ヒタヒタな湿地になりました(右)

作業中に見つかった在来種のニホンアカガエル 侵略的外来種のオオカナダモとオランダガラシ
作業中に見つかった在来種のニホンアカガエル。繁殖の水辺になるといいですね(左)、侵略的外来種のオオカナダモとオランダガラシ(右)

アッピーのメッセージ「オオカナダモとオランダガラシは、自然界に定着してしまうと完全に駆除することは大変です。生き物と付き合う時は、正しい知識をもって、地域本来の自然に影響しないように心がけてください!」 

見つかったオオカナダモとオランダガラシについてはこちらをクリック

令和4年11月3日、4日

 この日は、大宮公園の舟遊池をかいぼりするイベント「大宮公園大掻掘まつり」でした。これまで、色々な自然再生に取り組んできた上尾水辺守の皆さんは、埼玉県さんからの依頼を受けて、「助っ人」として参加させてもらいました。午前中は、当日参加のボランティアさんが、在来種の保護と外来種の駆除を目的とした魚類捕獲をするお手伝いとして、捕獲された生き物の運搬や仕分けを市民ボランティアの大宮池守(おおみやいけもり)、井の頭かいぼり隊、上尾水辺守の皆さんが行いました。泥にはまる当日参加のボランティアさんもいましたが、皆さんお魚捕りを楽しんでいるようでした!
 午後は、池を干し上げるために必要となる「みおすじ」という池の中の水路掘りをしました。泥にはまる大宮池守の方を救出しながら、なんとか水を流す量を増やせたかと思います。春までしっかりと池の天日干しを行えば、水草の再生や水質の回復などが期待できます。大宮公園の舟遊池も、上尾丸山公園の大池と同じように自然が豊かになれば、たくさんの人に自然再生や生物多様性の大切さが伝わると思います。大宮池守と埼玉県の皆さん、これからもがんばってください。応援しています!

大野知事からビデオメッセージで開会のあいさつ 作業前にみんなで危険予知活動をしました
大野知事はビデオメッセージで開会の挨拶でした(左)、安全に作業を行うためにみんなで危険予知活動を行います(右)

魚類捕獲後の集合写真 排水のためのみおすじ掘りです
魚類捕獲後はみんなで集合写真。観覧の方もたくさんいらっしゃいました(左)、奥の排水門に向かってみおすじを掘っていきます(右)

令和4年10月9日

 10月9日には、大宮公園舟遊池かいぼりプロジェクトに参加するボランティア「大宮池守(おおみやいけもり)」の皆さんが、講習会の一環として、上尾丸山公園の自然再生の作業に参加してくれました。座学では、上尾丸山公園の取り組みをとおして、自然再生の活動は1回のみのかいぼりだけではなくて、継続することが大切だということを上尾市の職員が紹介しました。午後は、上尾丸山公園内の湿地の管理作業として、侵略的外来種であるオオブタクサ、セイタカアワダチソウ、アメリカセンダングサなどを除去してもらいました。いずれも在来種の生態系に深刻な被害を及ぼす外来種ですが、オオブタクサなどは大人の背丈を簡単に越してしまうくらい大きな植物です。そんな植物たちは、大宮池守と上尾水辺守の皆さんの作業できれいになくなりました!大宮池守の皆さんのパワーを感じました。大宮公園の舟遊池も豊かな自然環境が再生することに大きな期待がふくらみました!

大宮池守の皆さんに池の中に入って、アメリカザリガニの駆除を体験してもらいました。 上尾水辺守と大宮池守が協力して、湿地の外来草の駆除を行いました
大宮池守の皆さんに池に入ってアメリカザリガニの駆除を体験してもらいました(左)、湿地の外来草をみんなで協力して、駆除しました(右)

外来草を駆除したら、湿地が見えてきました 上尾水辺守と大宮池守の集合写真
外来草を駆除したら、湿地が見えてきました(左)、上尾水辺守と大宮池守の皆さん。湿地保全作業お疲れさまでした!(右)

令和4年10月8日

 この日から、市民参加型イベント「みんなで水辺守 アメリカザリガニ駆除編」にご参加いただいたボランティアの方に、上尾丸山公園水辺再生事業を紹介するチラシの配布を始めました。配布には上尾水辺守の皆さんにご協力いただいています!チラシでは、上尾丸山公園水辺再生事業は市民ボランティアの皆さんとの協働により、自然環境を大切にする地域づくりや生物多様性の普及啓発に取り組んでいることを紹介しています。生物多様性という言葉ができてから約30年たちますが、あまり広く知られていません。これからは、SDGsとの関連でもキーワードとなるため、皆さんに知ってもらいたいです!「みんなで水辺守 アメリカザリガニ駆除編」は11月まで開催しているので、皆さん、是非参加してください。
 それと、上尾水辺守の皆さんには、年2回の水生生物モニタリングを行ってもらいました。今年度から活動に参加してくれた2期生の皆さんは、本格的にモニタリングに参加となりました。これもかいぼり前から、同じ方法で継続的に行っています。まだ、どのような生き物が確認されたか、集計までは終わっていませんが、小さいお魚もたくさんいました。大池でたくさんの新しい命が生まれているようですね!

上尾水辺守の皆さんとともに上尾市は生物多様性の普及啓発に取り組んでいます! 上尾水辺守2期生の皆さんも水生生物モニタリングに本格的に参加です。
上尾市では、上尾水辺守の皆さんとともに生物多様性の普及啓発に取り組んでいきます(左)、上尾水辺守2期生の皆さんもフローターに乗って、モニタリングの張網の回収に初参加です(右)