大池自然再生日記6・7月号
令和4年7月21日
今日は6月19日に紹介したミズアオイの話題です。上尾水辺守の皆さんに陸生植物や外来種のアメリカセンダングサの除去作業をしてもらってから約1カ月がたちました。ちなみに絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)のミズアオイと同じ仲間のコナギの見分け方は、ミズアオイのほうが大きく、花がまっすぐに立って、葉よりも高い位置につくみたいなんだ。大池の中流浅場にも同じようなハート形の葉っぱの植物が再生したから比べてみよう。
ミズアオイが再生した湿地の様子(左)、大池中流浅場の様子(右)
なんだか、左側の方が大きいみたいですね。今度は花を見てみましょう!
花がまっすぐに立って、葉より高い位置にあります。・・・ミズアオイで間違いなさそうですね!!
今年も上尾水辺守の皆さんのおかげで、貴重なミズアオイが咲きました。しかも、今年は正確に数が数えられないぐらい多いです。なんと!昨年の10倍の30株以上ありそうなんだ。暑い日が続きますが、ミズアオイの可憐な花を観察しに上尾丸山公園にお越しください。北駐車場に隣接する小さな湿地でミズアオイは皆さんを待っています!
令和4年7月9日
今日は上尾水辺守の2期生の第1回講習会でした。新たに上尾水辺守に加わっていただく皆さんには、これまでの大池での取り組みや上尾水辺守による水生生物モニタリングの様子や自然の再生状況などについて見学してもらいました。そんな日にあわせてか、前回、紹介したカイツブリのつがいに2羽のヒナが誕生しました。ほんとならまだ巣の中にいるぐらいの大きさかもしれないんだけど、親鳥が池でおんぶする様子などが観察できます。正直・・・乗っているのもわからないぐらい小さいです。ヒナが大きくなるまで、あたたかく見守ってあげてね!
水辺守の2期生の皆さんには、講習会後にもたくさんの質問をいただきました。残りの講習会は4回ありますが、2期生の皆さんが活動に参加してくれるのが待ち遠しいです!
水辺再生事業の室内講義の様子(左)、上尾水辺守1期生の皆さんによる水生生物モニタリングを見学しました(右)
令和4年6月28日
この日は公園内のトンボ調査が行われました。そこで、なんと!!大池でチョウトンボが確認されたんだ!大池では、2020年の春に1頭確認されて以来です。今回は、なんと!!大池で9頭と修景池で1頭が確認されました。この種類は、ガマなどの抽水植物が多い環境を好んで生活しており、大池でも抽水植物が比較的多い中の島と自然学習館の間で多く飛んでいたんだ。市民の皆さんとの協働で整備した浅場に抽水植物が再生してきた成果と考えられます。チョウのように舞うように飛ぶし、色もきれいなので一見の価値はあると思います。浅場がもっと増えれば、さらにチョウトンボが増えるかもしれないから、これからも楽しみにしてください。
それと、カイツブリもこの前に繁殖したのとは別のツガイが営巣を始めています。じつは、6月15日ぐらいから営巣して、卵が3つあることが確認されているんだけど、巣が丸見えなんだ・・・。できるだけ刺激を与えないように園路側に仕切りを設けました。のぞきこみたい気持ちがあるとは思いますが、カイツブリがびっくりしないように、ちらっと見るぐらいにしてください。できるだけ近づかないようにしてもらえれば、もっと助かります!元気なヒナの誕生をみんなで見守りましょう。
大池で確認されたチョウトンボ(左)、大池で抱卵を始めたカイツブリ(右)
抽水植物が少なくて巣が丸見えで、少し心配です(左)、カイツブリに配慮して園路を仕切りましたので、皆さんのご協力をお願いします(右)
令和4年6月19日
この日は上尾水辺守の皆さんと浅場と湿地のお手入れをしました。この冬に、市民の皆さんと整備した大池の中の島南浅場は、いい感じに抽水植物のガマやコナギが再生してきているんだ。だけど、陸生植物や外来植物のアメリカセンダングサなども入り込んでいて、これらの植物は地域本来の水辺の自然を良好な状態にするには除去する必要があります。そこで、上尾水辺守の皆さんと一緒に、中の島南浅場と昨年絶滅危惧種のミズアオイが再生した湿地で陸生植物と外来植物を除去をしたんだ。それに合わせて、日当たりを確保するために背丈が高くなっている抽水植物の間引きも行いました。夏もまだまだこれからが本番なので、色々な植物の再生が楽しみです!
大池の中の島南浅場(左)とミズアオイが再生した湿地(右)における陸生植物と外来植物の除去作業の様子
作業後のミズアオイが再生した湿地の様子。明るい湿地になりました(左)、花が咲くまで特定できませんが、ハート形の葉っぱは絶滅危惧種のミズアオイかもしれません(右)