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教育委員会委員リレーエッセイ  -内田 みどり 委員-

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年1月8日更新

 子供たちの明るい笑い声が沢山聞こえるように心から祈って   〔内田 みどり 委員〕

内田委員

 

 平成29年10月より上尾市の教育委員に任命をいただきました内田みどりと申します。子を持つ母として、PTA活動を通じて保護者の立場として、教育委員に携わらせて頂きました。微力ではございますが、上尾市の子供たちが明るく元気に成長できますように、皆様と一緒に考えてまいりたいと思います。何卒よろしくお願いいたします。

 私は本来、小心者で、PTAの役員決めがとても苦手でした。当たるか外れるかをドキドキしながら順番を待つぐらいなら、いっそのこと「やります」と言った方がまだましと、子供が幼稚園の年少から自ら進んで手を上げておりました。

 子供が小学校に入学すると、同じ考えの方は多く、低学年は役員の争奪戦となり、ジャンケンの弱い私が役員になれたのは子供が4年生になった頃でした。それが中学校になると一転して役員くじはハズレくじとなり、手を挙げる人はいなくなりました。

 中学校の役員を決める立場になった時にお手紙を頂いたことがあります。母子家庭に対する配慮を考えてほしいとの内容でした。また、別の母子家庭の方から「特別扱いをしないで欲しい」と言われたこともあります。子供のために仕事をするには役員はできないと考えるか、子供のために一人親であることをハンデにしないように、寧ろ学校に関わりたいと考えるか。どちらが正解とは決められず、どちらも子供に対する愛情には変わりがなく思えました。

 私の友人が学級理事になったことがあります。彼女が病気で体調が優れないことは知っていたので、無理をしないで他の人に代わってもらうように話したところ「退院できたし、仕事もしていないから大丈夫」と引き受けてくれました。彼女の余命は僅かで、少しでも子供に関わりたいと考えていたようです。残念ながら任期途中で亡くなってしまいましたが、これも子供に対する愛情だったと思います。 

 時には、子供に対する愛情も誤解や擦れ違いで伝わらないこともあります。以前、母親に対し「俺のことをちゃんと育てろ」と声を荒げた少年に出会ったことがあります。彼は、母親の都合で祖父母に育てられておりました。私はその少年を落ち着かせるために「どのように育てて欲しいのか」と問いかけてしまいました。答えは分かっていたはずなのに、彼に何を答えさせたかったのか、今でもその言葉を悔やんでいます。親が子供を育てることはとても大切なことですが、どうしても出来ない場合があります。親子の関係は子供の数だけあり、その愛情も些細な言葉の行違いで思いやりが伝わらずにこじれてしまうことがあるのです。

 子供を「ちゃんと育てる」こと、親だけでは育てられない現実があります。それは、生活だけではなく、勉強やモラルや感性など、地域や学校も一緒に考え、一緒に育てていかなければならないと思うのです。凸凹としたそれぞれの立場、生活環境の違いがある中で、どこを基準に考え、凹とへこんだ部分はどの様に補うのか。学校教育も、1つのクラスの中でどこを基準にどの様に教えて行くのか。地域でも子供が増える地域があれば、高齢化が進み子供がいない地域もあります。

 子供たちを「ちゃんと育てる」こと、自分の子供を育てることも沢山の迷いはあります。だからこそ深く考えることは必要だと思うのです。上尾市の子供たちを「ちゃんと育てる」ことを、微力ではございますが皆様と一緒に愛情を持って考えていきたいと思います。子供たちの明るい笑い声が沢山聞こえるように心から祈って。

 

 上尾市教育委員会委員  内田 みどり