古代の鉄剣が出土
印刷用ページを表示する 掲載日:2010年11月24日更新 ページID:0004780
瓦葺にある坂上遺跡から古代の鉄剣が出土しました
大字瓦葺にある「坂上(さかのうえ)遺跡」から、古代の鉄製の剣が出土しました。遺跡は瓦葺小学校の北西側約250mの台地上にあります。
平成22年7月に行われた発掘調査で、今から約1,700年前の弥生時代終末から古墳時代初頭ごろに築かれた方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)が発見され、その埋葬施設の中から鉄製の剣(全長21cm・重さ77g)と石製の管玉(くだたま)2点が出土しました。
古代では、鉄剣は共同体の首長しか手に入れることができない大変貴重な財産であり、権威を示す副葬品であると考えられます。
なお、坂上遺跡の西方にある尾山台遺跡(尾山台団地の場所とその周辺)では、同時代の住居跡が約60軒検出されており、この集落を治めた首長の墓の可能性が出てきました。
市内での鉄剣の出土例は、薬師耕地前(やくしこうちまえ)遺跡(市の西部・平方)に次ぐ2例目で、市域の西(薬師耕地前遺跡)と東(坂上遺跡)において、同じころの鉄剣が発見されたことは、埋葬形式や鉄器、弥生文化の広まりを示しています。
県内で同時期の鉄剣は10例しかない珍しい資料で、上尾の古代史を考える上で貴重な発見であるといえます。