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議第10号議案

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年1月22日更新 ページID:0194646

自動車損害賠償保険特別会計の繰戻しについての意見書

 自動車損害賠償保障制度は、自動車ユーザーが支払った保険料にて、不幸にして交通事故の被害に遭った人たちの救済を確かなものにする仕組みであり、世界に誇れる制度である。
 しかし、保険料から交通事故被害者への支援を中心とする交通事故対策のために積み立てた資金が、当該保険料を支払っている自動車ユーザーにあまねく知られないまま、国の一般会計に貸し出されており、いまだに6,196億円(平成29年度末)が返済されずに、返済期限である平成30年度を迎えようとしている。
 とりわけ、特別会計の運用益によって実施されている被害者救済や事故防止対策の事業(自動車事故対策勘定)は、積立金が返済されないことにより、事業の持続可能性を大きく毀損されかねない状況にある。
 また、交通事故死者数が3,000人台まで減少している中でも、重度後遺障害者数は2,000人弱といった水準で横ばいが続いており、さらなる事故防止対策とともに、後遺障害を負われた方々の回復に向けたなお一層の質的・量的施策の充実が期待されている。
 自動車ユーザーのみならず、すべての国民が安心して移動の自由を享受できる社会を持続していくためにも、被害者救済や事故防止対策などの事業を行っている「自動車損害賠償保障制度」の持続可能性を高めることは大変重要である。
 よって、国及び政府においては、平成30年度予算には、自動車損害賠償保険特別会計への繰戻しを覚書通り履行されるべきと考え、下記の内容について強く要望する。
                                記
1 自動車安全特別会計(自賠責保険料積立金・余剰金)から一般会計に繰り入れられている6,196億円を大臣間の覚書の通り、平成30年度までに返済すること
2 今後、交通事故の被害者が将来にわたって安心して生活することができ、被害からの回復が可能となるよう、また、交通事故による被害者の発生を少しでも減らすことができるよう、被害者救済や事故防止対策のさらなる充実を図るとともに、これらの問題に関し、十分な説明責任を果たすこと
 以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出する。
 平成30年1月16日
                              上尾市議会
 平成30年1月16日

  提出者  上尾市議会議員  浦和 三郎 
  賛成者  上尾市議会議員  海老原 直矢
   〃      〃         長沢  純
   〃      〃         池野 耕司