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議第4号議案

印刷用ページを表示する 掲載日:2026年6月25日更新 ページID:0425101

中東情勢の緊迫化に伴う影響から市内事業所を守るための支援強化を求める意見書

 中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰や国際物流ルートの混迷は、国内のエネルギー・原材料価格の上昇を招き、地域経済に深刻な影響を及ぼしている。米国及びイスラエルによるイランへの軍事攻撃、それに対するイランの報復攻撃が行われ、多くの犠牲者が生まれている。
​ 本市においては、自動車・輸送用機器をはじめとする製造業や金属・プラスチック加工業、さらには主要幹線道路の利便性を活かした運輸・物流業が集積し、地域経済を力強く支えている。しかしながら、今回の事態はこれら主要産業におけるサプライチェーンの混乱や部品・原材料の調達遅延、運賃・素材価格の上昇という形で市内事業所に影響を及ぼしている。
 政府においては、今般の情勢を踏まえ3兆円規模の補正予算が成立され、「中東情勢等対応予備費」の創設等による対策を講じるとされた。
​ しかし、長引くコスト高や複雑化する調達リスクに対し、現場の中小企業・小規模事業者の多くは価格転嫁が追いつかず、実質的な収益力が低下しているのが実態である。政府による相談窓口設置や資金繰り支援等の取組は一定評価するものの、長期化するコスト高や調達リスクへの対応としてはなお十分とは言い難く、現場が直面している資金繰り悪化といった構造的課題の解決には届かず、コロナ禍における既存債務の返済が本格化する中、これ以上のコスト高と先行きの不透明感は、地域の雇用や持続的な賃上げの流れを根底から揺るがしかねない。
​ 地域経済の崩壊を防ぎ、市内事業所が経営を維持・継続できるよう、現場の実態に即した的確な状況把握と、それに連動した補正予算の柔軟な活用、さらには機動的な支援体制の構築が急務である。
​ よって、国及び政府においては、下記について速やかに措置を講じるよう強く要望する。

1 原油・ナフサ等に由来する製品の供給状況及び価格動向の調査と対策
    原油・ナフサ等に由来するプラスチック製品や各種化学製品について、市内製造業の生産活動に支障を来さぬよう、市場における供給の目詰まりや価格動向及び一部石油化学製品等の供給状況を継続的に把握すること。その上で、目詰まりの早期解消に向けた的確な対策を講じるとともに、市場への適切な情報提供や、調達ルートの多角化・代替材への転換に取り組む事業者への強力な支援を実施すること。

2 事業所の相談窓口の明確化と体制整備
    国際情勢の悪化に起因するサプライチェーンの混乱や調達難、資金繰り等、多岐にわたる経営課題に直面する中小企業・小規模事業者が、迷わず迅速に支援にアクセスできるよう、ワンストップとなる相談窓口について周知徹底し、関係機関と連携した伴走型支援の体制を国主導で強化すること。

3 中東情勢により影響を受けている事業所の把握とニーズ調査
    中東情勢の緊迫化が、地域の中小企業にどのような二次的・三次的な影響を及ぼしているかについて、マクロな経済指標だけでなく、個々の事業所の調達状況や資金繰りの実態に踏み込んだ詳細な調査を実施し、現場が真に求めている支援ニーズを的確に把握すること。

4 資金繰り対策の拡充と既存債務への柔軟な対応
    情勢悪化の影響により業況が圧迫されている事業者を対象とする要件の緩和など資金繰り対策を強化すること。あわせて、既往債務の返済猶予や条件変更(リスケジュール)に対して、政府系金融機関及び民間金融機関が事業者の実情に応じ、迅速かつ最大限柔軟な対応を促すこと。

5 3兆円規模の補正予算の柔軟かつ機動的な活用と、自治体が地域事情に即した独自支援策に踏み込める迅速な財政措置
    今般成立した3兆円規模の補正予算について、電気・ガス等のエネルギー価格対策にとどまらず、地域経済を支える中小企業・小規模事業者への直接的な経営支援策等、具体的な支援メニューや執行方針について速やかに周知するとともに、現場の状況変化に応じて柔軟かつ機動的に活用すること。あわせて、情勢悪化による影響の度合いは地域の産業構造により大きく異なるため、基礎自治体(市区町村)が地域の実情(製造業や物流業の集積など)に即した独自の事業者支援策へ遅滞なく踏み込めるよう、重点支援地方交付金をはじめとする十分かつ効果的な財政措置を状況に応じて機動的に講じること。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

 令和8年6月25日
                         上 尾 市 議 会
 令和8年6月25日
 提出者 上尾市議会議員 小池 佑弥
 賛成者 上尾市議会議員 平田 通子
  〃     〃    前島 るり